介護福祉士de行こう

介護職の専門性や技術、あり方を日々の介護を通して考えるブログ

そのひと手間が介護のコツ~起きあがり編~

前回にボディメカニクスについて書かせていただきましたが、介助者が、ボディメカニクスの仕組みを理解して実践できれば介助の負担はかなり楽になると思います。ボディメカニクスは、身体介助で効果を発揮しますが、このボディメカニクスを活かしつつ、起き上がりの介助に、ひと手間かけてケアすると介助の負担を減らしていける方法があるのでご紹介したいと思います。

この方法は私が移乗の研修を受けた際に一つ一つの動作をとる際に、なぜこの動作を取るのか、根拠が大切ですよと解説され教えてもらったものです。なるほどなぁと感じて、患者さんへ介助を行う際に今も実践していることです。

起き上がりのポイント

◆ひじをどこにつくかで起き上がりの難易度が決まる

肘の位置を制する者は起き上がりを制すと言っでも、おかしくないくらい、肘の位置をどこにつくかで身体のおこしやすさが変わります。床に着けば一番起き上がりやすいかというと起き上がる方向に側臥位を取った顔の前、拳一個分下に肘を着くのが一番良いと思います。顔の少し下に肘をつくことで起き上がる際に頭が前に出て前傾姿勢が作れます。前傾姿勢が取れることで重心がのり体が起こしやすくなります。肘の位置が頭より上にあることや、脇腹辺りに肘をついて重心をうまく載せることができないサクの力を利用して、腹筋の力を大きく使い、起き上がることがありますがこの二つよりより楽に起き上がることができます。また火傷する際も、肘をつく場所で、ベッドの床に合唱するのかが決まります。これが分かると、歌唱した際に体を修正し直すことが減るので、介助者にとって負担が減らせることになります。

◆目線をおへそに向ける

肘の位置を決め、重心を乗せることができれば、あとは体を起こすだけのですが起き上がる際に目線をおへそへ向けることで肘に乗せた重心を維持したまま、肘の力を利用して体を起こすことができます。目線が上を向いてしまうと肘から全部笑、重心が移りにくくなってしまい自分で起き上がるために必要以上の力を使うことや介助者にも負担がかかってしまいます。目線がおへそに向くように声をかけるだけでも、重心が移りやすくなるので目線にも気を配ることがポイントとなります。

いかがだったでしょうか。肘の位置や目線に気を配る二つのポイントを実践するだけで、介助者にとって、随分と楽になりそうな感じがしないですか?実際に私が実践して患者さんの力をうまく利用できたり、少ない力で解除ができています。声をかける際も、肘を手前について、ゆっくり体を倒しましょうと、具体的に言葉を伝えると介助を受ける人も、体を動かしやすいので、言葉の伝え方も、具体的になるように工夫してみると良いと思います。どういう動作を取れば楽に動けるのか理解することで、介護の方法は決まってくると思います。今日はここまで!今日も1日頑張りましょう!!